こんにちは^^
Tokyo Sitterです。
本日は、
Tokyo Sitter監修🎶
行動獣医学の専門医、入交真巳先生のコラムです🎶
人間目線で愛猫のトイレを設置していませんか?
空前の猫ブームといわれる昨今。でも、猫の生活や行動パターンについては、意外と知られていないことが多いようです。人間や犬の行動に当てはめて考えて、まったく違う解釈をしてしまっていることも少なくありません。昔から猫を飼っているから、猫の性格や習性を熟知していると思っていても、じつは勘違いしていたということが結構あるようです。
今回は、動物行動学の専門医・入交眞巳先生(日本獣医師生命科学大学)にお話を伺いながら、猫との暮らしで目の当たりにする行動や習性について、専門的な研究に基づいた猫の真相を解明していきたいと思います。
人間目線のトイレはイヤ!
トイレでごろーん……って、トイレは寝床じゃありませんよ~!
私は大学の獣医学部で教える傍ら、ペットクリニックでも診察をしています。猫の飼い主さんからのS.O.S.で最も多いのが、「うちの子の粗相をなんとかしたい」というものです。
粗相、つまりトイレの悪い癖についてということなのですが、これ、猫について充分わかっている方でも、悩みの種のひとつとして「あるある!」と頷いてしまう向きも多いのではないでしょうか。
・「どうして、うちの子は私の布団で排便をするのでしょうか」 ・「夜中にトイレに行くと、廊下に転がっている〈排便爆弾〉を踏んでしまうことがあります」 ・「うちの子はトイレで用を足す時、必ず器の枠外にしてしまいます」 ・「クッション、ソファー、布団、Yシャツ……、柔らかいものの上でする癖が治りません」
などなど、私のところには、飼い主さんたちの悲鳴が多く寄せられます。
ペットショップで購入した血統書付きのブランド猫でも、野良出身のミックスでも、粗相をしてしまう子はするし、しない子はしません。
では、粗相する子としない子の違いは、いったいどこにあるのでしょうか。
猫の粗相の原因を解明するには、それぞれの猫の生い立ちや現在の生活、家の中の構造、家族構成など、いろいろな要素を把握する必要があり、一概に「こうだ」と言い切れない面もあります。
でも、動物行動学の観点で、ひとつ提案できることがあります。
それは、まずトイレの環境を見直してみよう、ということです。トイレの大きさや形、砂のタイプ、置き場所などを変えてみることで、改善が見込める可能性があります。
要するに、粗相をしてしまうあなたの飼い猫は、今のトイレ(の状態)をお気に召していないかもしれない、ということです。先ほどの「粗相する子としない子では、どこに違いがあるのか」という問いに対する答えのひとつは、トイレ環境に違いがある、ということになります。
次回は、猫の目線に立ったトイレ環境の具体的な改善方法を探ってみたいと思います。
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